FX、株式、仮想通貨などの取引には複数モニターが有利です。何故かと言うと例えばドル円が上昇している時にユーロドルが上昇し始めるのを発見したとします。すると、ユーロドルが上昇し始める(つまりユーロが上昇する)のに合わせてドル円が下降する(ドルが下落する)ことがあるからです。
為替市場は様々な要素が密接に絡みあって動いています。したがって単一のモニターで一つの通過を見ているよりより多くにモニターで様々な通貨の動きを見たほうが動きを予想しやすいわけです。同様に株式も例えば船舶関係のA社が急騰したことに寄って同業種のB社も上昇するということはよくあります。つまり出来るだけ多くの銘柄を見れるほうが成功する可能性も上がるということです。
BTOでFXや株式用のパソコンを選ぶ場合基本的にはモニターだけたくさん接続できればいいことになります。要件はCPUがそれなりの性能であること、メモリが16GBi以上であること。モニターが3つ以上接続できることになります。
このうちCPU性能ははチャートの描画で必要になります。それほどCPUの負荷は無いとも思えますがCPU性能は高いに越したことはありません。チャートのソフトは結構メモリを食います。8GBでもいけないことはありませんが複数のソフトを起動するなら最低16GBはあったほうがいいでしょう。

FX、株式用のパソコンに必要な性能
単純にチャートだけならCore i7じゃないと無理ということはありません。おそらくCore i3でも十分使えるでしょう。コストを抑えるならCPUはCore i3やRyzen3でもいいと思います。原則として私はCore i7を選ぶことを推奨していますがFX用の場合モニターにお金がかかるのでCPUの予算を削らざるを得ない場合もあるでしょう。
その場合でもメモリ16GBは確保したほうがいいです。チャートソフトを複数立ち上げると思っている以上にメモリを食います。長時間の使用では8GBではメモリ不足で落ちてしまうことにもなりかねません。今私が使ってるサブのノートパソコンが8GBですが時々落ちたり再起動しないと続行不可能になっていますよ笑
8GBでは一般的にももう少ないしFX、株式用なら16GBあって当然です。
ハードディスク等はここの環境によるのでそれぞれお好みでどうぞ。
OSはSSDに入れておいほうがいいのは当然です。HDDにしてあまりに重くなって注文をしそびれたら大きな損失ですからね。
グラフィックボードの性能はそれほど必要ありません。ただたくさん出力があればいいだけです。1つで6モニターが出来るグラボはありますが3つ出力できるグラボを2つつけても問題ありません。ぽいのとはインテルのiGPUでCPUとグラボの両方のグラフィックを使うことです。マザーボードによりますが、iGPUを使えれば少なくとも5モニター以上には出来る可能性が高いでしょう。もちろんグラボがついていればですが。グラボは3000円とか5、6000円くらいの安いグラボでも別に大丈夫です。相性の問題はありえますが型番違いのグラボを2つさせないわけではありません。自分の場合は問題なくつけています。

ここまでをまとめるとFXに必要な(パーツ)スペックの優先順位は次のようになります。
マルチモニター(出力の多いグラボ、複数のグラボ、iGPU)>CPU、メモリ>SSD>HDD
FX用に最高性能のハイエンドパソコンを買う必要はあるか
基本的に私はパソコンの長持ちを考えるとCPUはCore i7などの最上位にした方が良いと考えています。何故ならパソコンはたいてい10年位は余裕で持つからです。Core i5だとCore i7よりスペック的な限界が早く来ることなどが理由です。(BTOパソコン-これから買う方におすすめなパーツの選び方)
しかしFX用にマルチモニターの環境を作るとなるとモニター台がかなりかかります。そのため普通の人はモニター以外の予算を削ることを考えると思うわけです。
Core i7をCore i3にすれば4万円くらい浮いてモニターを2枚買えるかもしれませんよね。
モニターもお金がかかるパーツ(というか周辺機器)ですからやはり削るとなると値が張るCPUとなるのは当然です。

投資スタイルによっても必要なスペックは違う
短期投資家、または投機家と長期投資家ではおのずと必要なスペックは変わってきます。長期投資は眺めている時間が仮に長かったとしてもそんなに取引はしないのでトレードにインするタイミングを逃すということをあまり考えずに済みます。一方投機的な取引をする方は頻繁にトレードをするのでタイミングを逃すことは機会損失になるため高いスペックが求められるわけです。想定される必要なスペックや重視するパーツ、予算をまとめると次のような感じです。
長期 | 短期 | |
マルチモニター | 推奨 | 推奨 |
取引頻度 | 少ない | 多い |
求められるスペック | 低い | 高い |
重視すべきパーツ | メモリ、SSD | SSD、CPU |
推奨スペック(インテルCPU) | Pentium Gold~Core i3 | Core i3からCore i7 |
推奨スペック(AMD CPU) | Ryzen3 | Ryzen5からRyzen7 |
メモリ | 8GB以上 | 16GB以上 |
予算(モニタ除く) | 6万円~ | 10万円~ |
長期投資家はパソコンをそんなに頻繁に見ない前提です。短期投資家の方がパソコンに張り付くことになるため要求されるスペックは当然高いです。また起動時間がながければ長いほど徐々に圧迫されてきますから多くのメモリを要求されます。さらに取引頻度が高ければOSがスムーズに動くことやCPU使用率が高くなってフリーズしたりすることを防ぐため高いスペックが必要になるわけです。
長期投資の場合はつけたい時に早くパソコンをつけられるよう起動速度の早いSSDを重視すべきですね。また未時間時間と言えどチャートを表示し続けるのでメモリはそこそこ必要です。短期投資の場合はOSのフリーズや遅延を避けるため、システムはSSDでそこそこ高いスペックのCPUであることが望ましいです。OSのが動作を停止する多くの理由はCPU使用率の上昇やハードディスクへの書き込みです。メモリは慢性的に付属していなければそこまで足をひっぱることはないですが、大いに越したことはありません。
よってFXや株式の投資では短期トレードを好む方ほど高いスペック(予算)のパソコンを要求されます。
マルチモニターというだけではグラボの性能は要求されない
マルチモニターというとグラボの性能は高い方いいと思うかもしれませんがそれは間違いです。はっきりいってチャートの描画とかYoutubeの動画閲覧レベルではグラボの描画能力なんてたいして必要とされないです。CPUの方が全然大事です。グラボは単にたくさんのモニターのためにHDMIやDVIの出力のために必要なだけです。
なのでFXや株式のトレードのためのパソコンではグラボはコストカットの対象となることを認識しておきましょう。数千円レベルのグラボがついていればいいですし、iGPUが有効かどうかのほうが大事ですし、グラボが2つ積めるかといった物理的な問題のほうが重要だったりします。数千円のグラボがついているモデルで、必要なら2つめのグラボをつけるのがいいと思います。
どのくらいのグラボで十分か
マルチモニターにするためだけなら次のグラボでも十分です。
BTOパソコンでは安いグラボを積んだモデルは少ない

しかしBTOに合わせてそこそこのグラボを買って始末といざ2台目を買う時に揃えようとして無駄に高いものを買ってしまう可能性があります。そのためいっそのことグラボなしのモデルを選んではいかがでしょうか?グラボは自分でつけるということです。もちろんそれが難しければついているのを買うしかありませんが。ここだけでも自分でできればかなり安上がりになります。
CheckBTOパソコンでは安いグラボを積んだモデルは少ない。安いグラボを2台載せたい場合は自分で増設するようにしましょう。
FXや株式用のBTOパソコンの予算・価格帯
FXや株式目的で買うBTOパソコンはどのくらいの価格のものを買えばよいのでしょうか。
すでに述べたとおり、FXや株式用のパソコンを決めるポイントは投資スタイル(長期か短期か)です。それにより予算も変わってきます。
ここで大きく予算をわけるのはマルチモニターで何枚使うかですが、それはひとそれぞれなのでBTOパソコンを選ぶ際の予算からは除外します。つまりモニター無しで考えていくこととなります。

というわけでFX・株式用のBTOパソコン選びはCPUとグラボ(のスペックや有無)を中心にその他の条件を合わせて決めていくことになります。実際にはiGPUが効くかなどもあるため、マザーボードも重要になりますが、公開していない場合が多いためiGPUがどうしても気になる方はお店に問い合わせるしかないです。
そして重要なのはグラボからの出力なのでグラボを増設できるかどうかです。BTOに予め聞いておくのがベストでしょう。もし1枚しかグラボがつけられないマザーボードだとしてもグラボ1枚で6個以上接続できるものもありますので失敗したということにはなりません。その場合ついているグラボを交換すればいいだけです。しかし出来れば増設で済ましたほうがいいのでマルチモニターで6枚以上などを目指す場合はグラボを2台付けられるか聞いておくようにしましょう。ちなみにiGPUが有効なマザーボードではCPUとグラボそれぞれ2,3個ずつのモニター出力が出来るためグラボ1つでも5枚6枚のマルチモニター環境を構築できる可能性もあります。
マルチディスプレイにおすすめのコスパの良いモニター
通常23インチの液晶モニターで大体価格は13,000円から16,000円くらいが高コスパモデルだと思います。チャートの描画に高性能のモニターが必要なわけではないのでそれでよいでしょう。
おすすめはこちらです。
まずこれらを6個揃えるだけでも78,000円・・・マルチモニターはお金がかかりますね。モニター3つでも約4万円。予算の一部は吹き飛んでしまいますね。

マルチモニター環境の構築はモニターを考慮した予算が重要です。この記事では触れませんがわくわくする部分でもありますのでモニターアームとかも含めて毛のうしてくださいね。
徐々にモニターを増やしていくのもおすすめ
いきなり必要な枚数全部買わなくても問題ありません。デュアルモニターだって色々出来ますからあとは表示を切り替えればいいだけですよね。仮想デスクトップという手もあります。切り替えが面倒だからモニターを増やすのであって手間を掛ければお金をかけなくて住むという部分はあります。
commentWindows10では仮想デスクトップ機能がデフォルトでついてます。Ctrl+田(ウィンドウズマーク)を同時押ししつつ矢印キーで左、右と押してみて下さい。いまブラウザなどを開いているメイン画面の他に全く何も開いていないデスクトップに移動できるはずです。このように切り替えて使うのもおすすめですよ。
マルチディスプレイ環境の構築ではモニターやグラボは必ずしも一から全部揃っている必要はないという前提で、なるべくPCに予算をけてを選んでいきましょう。
予算10万円の場合
予算10万円(税抜き)の場合を考えてみます。モニターで4万円使っているのでBTOパソコンに費やせるお金は6万円です。まずどのサイズのPCを買うかですがFXや株式のマルチモニター環境の場合拡張性を考慮し大きいタワーパソコンがおすすめです。まず複数のグラボを搭載できるでしょう。タワーパソコンの利点はグラボを複数枚搭載できる以外に大型のグラボを搭載できるということもあります。
結論を言えば予算6万円ではメモリ16GBはまず無理なのでメモリについてはのちの増設で補うことになります。あまり選択肢はありませんがパソコン工房(パソコン工房はローエンドの選択肢が多い)で良いものがありました。
パソコン工房 STYLE-M1B6-i3-UH-D
スペックは下記の通り。
Windows 10 Home 64ビットCore i3-8100インテル B360 ExpressDDR4-2400 DIMM (PC4-19200) 4GB(4GB×1)1TB Serial-ATA HDDDVDスーパーマルチUHD Graphics 630ミニタワー / microATX350W 80PLUS BRONZE認証 ATX電源
価格は55,980 円(税別)。
ミニタワーですがメモリ以外はちょうどよいスペックです。メモリはのちのち増設することとしてこちらの価格が5万円程度ですのでグラボを増設すれば良いでしょう。モニター込みで予算10万円だと多少の労力は仕方ありませんね。グラボは2万円程度で「DisplayPort1.4 x1 /HDMI2.0 x3 /DVI-D x1」のものを購入できます。これを買うとCPUも含め最大6モニターでに出来るはずです。6個も必要ない場合は3,000円から6,000円くらいの安いグラボでも十分です。増設できればそれを2つつけても構いません。
ドスパラ Magnate IC730
スペックは下記の通り。
OS Windows 10 Home 64ビット CPU インテル Core i3-8100 (3.60GHz/4コア/6MBキャッシュ) グラフィック NVIDIA GeForce GT730 1GB メモリ 4GB DDR4 SDRAM(PC4-19200/4GBx1) ハードディスク 1TB HDD《無料アップグレード中》 光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ (DVD±R DL 対応) マザーボード インテル H310 チップセット マイクロATXマザーボード
価格は57,980 円(+税)です。こちらはグラボもつるので特に購入せずにマルチモニターにできます。
増設が可能なら同じメーカーのグラボを買うことで4モニター以上に出来るでしょう。増設が不可なら先程消化したグラボを使えば6モニターはできます。
マウスコンピューター スリム型 LUV MACHINES Slim iHS410
スペックは下記の通り。
OS Windows 10 Home 64ビット
CPU インテル® Celeron® プロセッサー G4900
(2コア/3.10GHz/2MB スマートキャッシュ)
グラフィックス インテル® UHD グラフィックス 610
メモリ 4GB PC4-19200 (4GB×1)
ハードディスク 1TB
チップセット インテル® B360 チップセット
光学ドライブ オプション (BTOで追加可能)
価格は47,800円(税別)。
マウスのこちらは価格が安いので先程紹介したグラボを買っても7万円くらいでいけますね。モニターの数重視ならありだと思います。
予算10万円でモニター込みだとタワーパソコンでは選択肢はありませんでした。グラボお増設も考えるとタワーのほうがいいですが1枚でも6モニターには出来るので予算に応じてミニタワーでもいいでしょう。
予算15万円
モニターも合わせるとこれくらいが妥当かもしれません。モニター3つで4万円使ったとして残り11万円(税別)で選んでみます。だいたい10万円くらいあると良いPCが買えますね。
同じようにパソコン工房とドスパラ、マウスコンピューターを比べてみましたがちょうどよいものはパソコン工房しかありませんでした。同じ価格くらいでマウスコンピューターではスリムしかなく、ドスパラではグラボを付けるとCore i5になってしまい。紹介するパソコン工房のものとは比較になりません。
というわけで予算15万円ではパソコン工房のこちら一択となります。
パソコン工房 STYLE-R037-i7-UHS
スペックは下記の通り。
Windows 10 Home 64ビットCore i7-8700インテル Z370 Express8GB(4GB×2)1TB Serial-ATA HDDDVDスーパーマルチGeForce GT 1030 2GBミドルタワー / ATX500W 80PLUS BRONZE認証 ATX電源
ミドルタワーでATXなのでグラボを増設することも可能でしょう。増設する場合は同じものを買うのがおすすめです。
パソコン工房で購入する
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BTOパソコン-これから買う方におすすめなパーツの選び方
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